ストレスによる過敏性腸症候群はどうやって治す?自律神経との関連性や治療法を紹介

ストレスによる腹痛や下痢に悩まされている方の多くが過敏性腸症候群(IBS)の可能性があります。

「大事な会議の前になるとお腹が痛くなる」「電車に乗ると急にトイレに行きたくなる」そんな症状でお困りではありませんか?

過敏性腸症候群は、腸に器質的な異常がないにも関わらず、ストレスが引き金となって腹痛や便通異常を引き起こす病気です。

適切な治し方を知ることで、症状の改善が期待できます。

この記事では、過敏性腸症候群とストレスの関係、自律神経のメカニズム、そして効果的な治療法について詳しく解説します。

目次

過敏性腸症候群とは?基本的な症状と特徴

過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)とは、腸に異常はないのに、慢性的な腹痛が起こったり、下痢・便秘などの便通異常が長期間続いたりする病気です。

排便後、痛みが軽減されるという特徴があります。

現在の診断基準では、直近3カ月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こっており、さらに以下の特徴のうち2項目以上が該当している場合、過敏性腸症候群の可能性があります。

  • 排便によって症状がやわらぐ
  • 症状とともに排便の回数が増えたり減ったりする
  • 症状とともに便の形状が変わり、柔らかくなったり硬くなったりする

過敏性腸症候群の主な症状

過敏性腸症候群の症状は多岐にわたります。症状は様々ですが、下腹部痛、腹部膨満、ガス、便秘、下痢がよくみられます。

便の状態によって、過敏性腸症候群は以下の4つのタイプに分類されます。

  • 下痢型:水っぽい便や軟便が頻繁に出る
  • 便秘型:硬い便や兎糞状の便が出て、排便回数が少ない
  • 混合型:下痢と便秘が交互に現れる
  • 分類不能型:上記のいずれにも当てはまらない

特に現代社会では、ストレス要因の増加に伴い、現代社会で急増している疾患の一つですといわれています。

ストレスが過敏性腸症候群に与える影響

脳腸相関のメカニズム

過敏性腸症候群の症状には、ストレスが大きく関わっています。この関係性を理解するために重要なのが「脳腸相関」という概念です。

腸には多くの神経細胞があり、自律神経を介して脳とつながっています。

腸が不調だと気持ちが落ち込み、脳に受けたストレスは腸に反映し不調を招く。このように脳と腸が双方向に影響し合うことを「脳腸相関」といいます。

つまり、心理的なストレスが腸の働きに直接影響を与え、逆に腸の不調が精神状態にも悪影響を及ぼすという相互関係があるのです。

ストレスが腸に与える具体的な影響

これまで過敏性腸症候群 (IBS) は特に心理的緊張 (試験や電車への乗車など) によって下痢・腹痛などの症状増悪を起こすことで知られる心療内科疾患の一つとされてきました。

日常生活で考えられるストレス要因には以下のようなものがあります。

  • 仕事や学業のプレッシャー
  • 人間関係の悩み
  • 環境の変化(転職、引っ越しなど)
  • 睡眠不足や不規則な生活
  • 心配事や不安感

これらのストレスが継続すると、腸の働きに異常をきたし、過敏性腸症候群の症状が現れやすくなります。

自律神経と過敏性腸症候群の深い関係

自律神経の役割

過敏性腸症候群を理解する上で、自律神経の働きを知ることは非常に重要です。

腸のはたらきは脳からつながる神経と密接に関わっていて、心身に対するストレスなどが誘因となり、腸の知覚過敏が起こっている状態が原因と考えられています。

たとえば、消化管に分布する自律神経には交感神経と副交感神経があります。

交感神経には腸の動きを抑えるはたらきがあり、副交感神経は腸の動きを活発にするはたらきを担っています。

自律神経のバランスの乱れが引き起こす症状

正常な状態では、交感神経と副交感神経がバランスよく働いて腸の動きを調節しています。

しかし、自律神経は、それぞれバランスを取り合いながら腸の動きを調節していますが、ストレスや疲れなどによってバランスが乱れると腸の動きに異常が生じ、下痢や便秘を引き起こしやすくなります。

交感神経優位の状態

  • ストレスや緊張状態
  • 腸の動きが抑制される
  • 便秘型の症状が現れやすい

副交感神経優位の状態

  • 過度のリラックス状態
  • 腸の動きが過剰になる
  • 下痢型の症状が現れやすい

このように、自律神経のバランスの乱れが過敏性腸症候群の根本的な原因となっているのです。

過敏性腸症候群の一般的な治療法

薬物療法

過敏性腸症候群の治療では、症状に応じて様々な薬物が使用されます。症状に合わせて、腸の運動を整える薬、腸内細菌の乱れを整える整腸剤(プロバイオティクス)、お腹の痛みを抑える薬、下痢止め薬などを処方します。

抗不安薬、自律神経調整薬、漢方薬が処方されることもあります。

主な治療薬の種類

  • 消化管運動調整薬
  • 整腸剤(プロバイオティクス)
  • 鎮痙薬(腹痛緩和)
  • 止痢薬・便秘薬
  • 抗不安薬・抗うつ薬
  • 漢方薬

最近の研究では、2024年12月25日に国際学術誌「British Journal of Pharmacology」にオンライン先行公開された研究により、オピオイドδ受容体作動薬が脳の島皮質における過剰なグルタミン酸神経伝達を制御することで、IBS様症状を改善することが示唆されたなど、新しい治療アプローチも注目されています。

生活習慣の改善

薬物療法と並んで重要なのが生活習慣の改善です。

規則正しい生活と十分な睡眠、適度な運動が推奨されます。また、ストレスの原因をなるべく避けて、ストレスを抱え込まない生活を送りましょう。

推奨される生活習慣

  • 規則正しい食事時間の維持
  • 十分な睡眠の確保
  • 適度な運動習慣
  • ストレス管理
  • 食物繊維の適切な摂取
  • アルコールやカフェインの制限

心理療法

過敏性腸症候群では、心理的なアプローチも重要な治療法の一つです。

過敏性腸症候群の症状や長期間の治療とうまく付き合っていく上で、多くの場合は認知行動療法や精神療法が有効です。

主な心理療法

  • 認知行動療法
  • リラクゼーション療法
  • カウンセリング
  • マインドフルネス

自律神経整体による新しいアプローチ

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従来の治療法の限界

一般的な治療法で症状が改善されない方も少なくありません。

治療方法は食事療法や運動療法、心理療法、薬物療法などが一般的ですが、なかなか根本的な改善へと至らず症状が長期化するケースもあります。

そこで注目されているのが、自律神経に直接アプローチする「自律神経整体」です。

自律神経整体の特徴

自律神経整体は、身体の歪みや筋肉の緊張を調整することで、自律神経のバランスを整える施術法です。

過敏性腸症候群の根本原因である自律神経の乱れに対して、以下のようなアプローチを行います。

身体面からのアプローチ

  • 頸椎・胸椎の調整による自律神経の正常化
  • 腹部の筋肉の緊張緩和
  • 骨盤の歪み矯正
  • 呼吸機能の改善

神経系へのアプローチ

  • 副交感神経の活性化
  • 交感神経の過緊張の緩和
  • 自律神経のバランス調整
  • ストレス反応の軽減

自律神経整体の効果

自律神経整体による治療では、以下のような効果が期待できます。

  • 腸の蠕動運動の正常化
  • 消化機能の改善
  • ストレス耐性の向上
  • 睡眠の質の向上
  • 全身のリラックス効果

たかやま整体院での自律神経整体

当院では、過敏性腸症候群でお悩みの方に対して、一人ひとりの症状や体質に合わせた自律神経整体を提供しています。

薬物療法だけでは改善が見られない方や、根本的な改善を目指したい方に特におすすめの治療法です。

身体の歪みを整えることで自律神経のバランスを調整し、過敏性腸症候群の症状改善を目指します。

お一人お一人の状態に合わせたオーダーメイドの施術により、身体本来の治癒力を引き出していきます。

まとめ

過敏性腸症候群は、ストレスと自律神経の乱れが密接に関わる疾患です。従来の薬物療法や生活習慣の改善に加えて、自律神経に直接アプローチする治療法も効果的な選択肢となります。

症状の改善には、一人ひとりの状態に合わせた包括的なアプローチが重要です。

過敏性腸症候群でお悩みの方は、ストレス管理と自律神経のバランス調整を意識した治し方を実践することで、症状の改善が期待できます。

たかやま整体院の自律神経整体は、根本的な原因にアプローチし、身体本来の治癒力を高める治療法です。薬物療法だけでは満足のいく効果が得られない方や、より自然な方法での改善を目指したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

一緒に症状の改善を目指していきましょう。

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