更年期障害の治療として第一選択となることが多いホルモン療法ですが、「期待していた効果が得られない」「症状が改善されない」「辛くて継続する気力がない」と悩まれている方も少なくありません。
ホルモン療法が上手いかないという状況に直面した時、「自分の症状は治らないのではないか」と不安を抱えても仕方がないでしょう。
しかし、ホルモン療法が効かない場合でも、様々な代替治療法や生活習慣の改善により症状を緩和することは十分に可能です。
今回は自律神経専門院としての経験を元に、なぜホルモン療法が上手くいかなかったのか、その理由を詳しく解説し、効果的な別の対策法をご紹介します。
ホルモン療法が上手くいかない主な理由

1. 個人差による薬剤反応の違い
更年期障害におけるホルモン療法の効果には、大きな個人差があります。これは以下の要因によるものです。
遺伝的要因
- エストロゲン受容体の感受性の違い
- 薬物代謝酵素の活性の個人差
- ホルモン結合タンパク質の量的違い
体質的要因
- BMI(体格指数)による薬剤分布の違い
- 肝機能の個人差による薬剤代謝速度の違い
- 腸内環境による薬剤吸収率の違い
2. 更年期症状の複合的な原因
更年期障害の症状は、単純にエストロゲン減少だけが原因ではありません。
自律神経系の不調
- 交感神経と副交感神経のバランス崩れ
- 血管運動中枢の不安定化
- 体温調節機能の低下
心理的・社会的要因
- 生活環境の変化によるストレス
- 家族関係や職場環境の影響
- 睡眠不足や生活リズムの乱れ
3. 併存疾患の影響
他の疾患が更年期症状を悪化させている場合があります。
甲状腺疾患
- 甲状腺機能低下症による倦怠感
- 甲状腺機能亢進症による動悸・発汗
うつ病・不安障害
- セロトニン不足による気分の落ち込み
- 慢性的な不安による身体症状の増強
ホルモン療法以外に効果的を期待できる対策

1. 生活習慣の改善
食事療法
更年期症状の緩和には、栄養バランスの取れた食事が重要です。
- 大豆イソフラボン:1日40-80mg摂取で、植物性エストロゲン様作用が期待できます
- カルシウム・ビタミンD:骨密度低下予防のため、カルシウム1000mg/日、ビタミンD800-1000IU/日を目標に
- オメガ3脂肪酸:DHA・EPAを含む魚類を週2-3回摂取し、炎症を抑制
- 食物繊維:腸内環境を整え、ホルモンバランスの安定化をサポート
運動療法
定期的な運動は更年期症状の改善に非常に効果的です。
- 有酸素運動:週150分の中強度運動(早歩き、水泳など)
- 筋力トレーニング:週2回、主要筋群を鍛える
- ヨガ・太極拳:自律神経のバランス調整に効果的
- ストレッチ:血流改善と筋肉の柔軟性向上
2. 漢方薬による治療
漢方医学では、更年期障害を「腎虚」と「血瘀」の概念で捉え、体質に応じた処方を行います。
よく使用される漢方薬
- 当帰芍薬散:冷え症、むくみ、月経不順に効果的
- 加味逍遙散:イライラ、不安、肩こりなどの精神神経症状に
- 桂枝茯苓丸:のぼせ、頭痛、肩こりなどに適応
- 補中益気湯:倦怠感、食欲不振、気力低下に有効
3. 心理療法・ストレス管理
認知行動療法(CBT)
更年期症状に対する認知行動療法の有効性が多くの研究で実証されています。
- 症状に対する捉え方の変化
- コーピング(対処)スキルの習得
- リラクゼーション技法の実践
マインドフルネス瞑想
- 1日10-20分の瞑想実践
- ストレスホルモンの減少
- 自律神経バランスの改善
統合的アプローチの重要性

更年期障害の治療では、単一の治療法だけでなく、複数のアプローチを組み合わせることで改善することもあります。
多角的治療戦略
- 医学的治療:薬物療法、ホルモン療法の最適化
- 生活習慣改善:食事、運動、睡眠の質向上
- 心理的サポート:カウンセリング、ストレス管理
- 代替療法:漢方、サプリメント、整体などの活用
治療効果の評価方法
定期的な症状評価を行い、治療効果を客観的に判断しましょう。
- 症状日記の記録:症状の頻度・強度を数値化
- 更年期症状評価尺度:SMI(簡略更年期指数)の活用
- QOL(生活の質)評価:日常生活への影響度測定
たかやま整骨院での自律神経整体について

ホルモン療法で十分な改善が見られない更年期障害の症状は、多くの場合、自律神経系の不調が大きく関与しています。
当院では、更年期障害に対する専門的な自律神経整体を提供しており、薬物療法だけでは改善しにくい症状に対しても、多くの患者様に良好な結果をもたらしています。
自律神経整体で律神経のバランスを整えます。これにより、ホルモンバランスの安定化、血流改善、そして更年期症状の根本的な改善を目指します。
ホルモン療法で思うような効果が得られない方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ

更年期障害でホルモン療法が上手くいかないという状況に陥っても、決して諦める必要はありません。
ホルモン療法が効果を示さない理由は多岐にわたり、個人の体質、症状の複合性、薬剤選択の適切性など様々な要因が関与しています。
重要なのは、ホルモン療法以外にも多くの有効な治療選択肢があるということです。
その1つが整体で自律神経を整えることです。
鹿児島市の自律神経専門院たかやま整体院は、更年期障害の施術経験が多数あります。
一人で悩まずお気軽にご相談いただけると嬉しいです。