たかやま整体院には不眠症で悩んでいる方が多数いらっしゃいます。
不眠症は自律神経バランスの乱れが原因です。
自律神経バランスの乱れが不眠につながり、不眠がより自律神経を乱します。
どこかで良い睡眠をしないと、自律神経が整わず不眠症も改善しません、
めまい、耳鳴り、頭痛、パニック、不安神経症、などの自律神経失調症でつらい思いをさえたかやま整体院へ来られる患者さんは多かれ少なかれ、睡眠がとれていない場合がほとんどです。
そこで今回は、質の良い睡眠をとるためのテクニック・不眠症を自力で治すための生活習慣改善法をお送りします。
朝起きたら朝日を浴びましょう
朝起きたら朝日を浴びてください。
理想を言えば30分ぐらい浴びるのがいいです。しかし、忙しい朝はそうもいきませんね。できるだけ日の光を浴びてください。
寒い冬は、じっくりと直接、日の光を当ってください。そして、当たっている部分の温かさをゆっくり感じてください。
暑い夏は、直接日光に当たらず、外に見える日の光を見てください。
それだけで脳に刺激が加わります。
朝一番、日の光を脳が感じることで、サーカディアンリズムが整います。
朝起きて昼活動し夜眠るという、地球の自転周期に合った約24時間の生活するリズムのことです。
日の光を完全にシャットアウトした洞窟の中で2か月過ごす実験が行われました。日の光を浴びなくてもその方は、睡眠と覚醒を大体24時間周期で行っていたそうです。
もともとサーカディアンリズムは、体内に備わっていますが、日々調整しなければズレていきます。
そこで毎朝朝日を浴びることで、リズムをリセットします。
光を浴びてから14~16時間後に眠気訪れます。
例:朝遅く起きると、夜寝付きが悪い。
日中はセロトニンを増やす生活を送る
眠気のホルモンメラトニンのもとは、セロトニンなので、日中セロトニンを増やせば眠気を誘発しやすくなります。
午前中15分ぐらい歩きます。
歩くことだけに集中します。
夕食に気を付ける
お腹がすいた状態だと、オレキシンという覚醒物質が排出されます。
空腹では目が覚めてしまいます。
食べすぎも交感神経が刺激され眠れません。
寝る直前に食べ物を食べることはマイナス面が多いですが、少量の炭水化物は眠りを誘発する場合があります。
疲労を除去するためのウォーキング
夕食を食べ終えた30分後ぐらいに、疲労を除去するためのウオーキングを行います。
ペースはゆっくり、夜空を見たり、季節ごとの匂いを感じるくらいのペースで歩きます。時間は5分から20分ぐらい。
注意点はノルマを課さないこと。「さあ今日は絶対20分歩くぞ。」と意気込まないでください。
5分歩いて辛い時はウォーキングを中止します。
入浴
睡眠90分前に38~40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かります。副交感神経が働きリラックスします。
また、炭酸入浴剤入りの湯舟は、湯あたりもせず、温まるので、おすすめです。
この入浴法で深部体温が上がり、入眠前に深部体温が下がり、眠気が起こります。
それを利用し寝ることにより質の良い睡眠をとることができます。
注意:41°以上のお湯につかると交感神経が働き目が覚めてしまいます。
お風呂から上がり寝るまでにスマホ、パソコン、テレビを見ない
スマホ、パソコン、テレビのディスプレイから発せられるブルーライトは、波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のことです。人の目で見ることのできる光の中で、強いエネルギーを持っており、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達します。
この刺激を受けることで交感神経が働き、興奮状態になり眠れなくなります。
また眠くなるためのホルモンであるメラトニンは、スマホの電磁波で分解されてしまいます。
寝酒について
寝酒はお勧めできません。
アルコールは一種の興奮剤なので、交感神経を刺激し、副交感神経を低下させる作用があります。
アルコールを飲んだ直後、一時、交感神経機能が弱くなり眠気が来ます。
しかし、副交感神経の機能が高まったわけではないので眠りは浅く、疲労は取れにくいのです。
さらにアルコールが体内で分解・解毒されるときには、水分が使われるので、体は脱水状態になります。
脱水症状になると交感神経が優位になり眠るどころではなくなります。
どうしても寝酒がほしい場合はアルコール度数の強い酒を少量の飲むことがおすすめです。
背中の筋肉を緩める
背中の筋肉が固いとよい睡眠が得られません。
背骨は自律神経の出口です。
そこから内臓へつながっていきます。
背骨周りの筋肉が固いと自律神経は乱れます。
また、背中の筋肉が固いと固い布団に寝ているのと同じ状態です。
背中の筋肉を緩めましょう。
ぜひ動画の体操を参照ください。
寝る前は何も考えない
夕方以降はなるべく頭を使わないようにすることで副交感神経の機能を高め良い眠りにつくことができます。
眠るルーティーンを持つ
寝るときは必ずいつもと同じことを同じ順番で行います。
ウィーキングを行い
風呂に入り
ストレッチをしてから
いつもの布団でいつもの枕でいつもの時間に寝るようにしています。
眠くなってから布団に入る
寝室で長時間眠れない状態を過ごすと「寝室は起きる場所」と心も体も認識します。
寝室は寝るとき以外行きません。
以下は私の失敗談です。
私の寝室は私の部屋です。
寝るときも他のことを行ってました。
ヨガに凝っていた時があります。
毎朝5時に起き1時間以上過度なヨガを行っていた時期がありました。
自分の意識以上にその状態を無意識が嫌がっていたのでしょう。
部屋に入るだけで緊張感と嫌悪感が強くなり、その部屋で寝ることができなくなりました。
寝る部屋はとても大事です。
小旅行で良い睡眠
体の疲れより脳が疲れるほうが睡眠はよく取れます。
いったことのない場所へ行くのがお勧めです。
頭も使いますし、良い刺激で脳が疲れます。
日帰り旅行などおすすめです。
疲れないと人は眠れないのです。
風呂上りは少し体を冷やす
私は夏場、お風呂上りに冷えたキューリやトマトを食べることで、寝つきを良くしています。アイスクリームやかき氷は冷たすぎ、交感神経が優位になるのでおすすめできません。
冬場でも暑いと思う状態では眠れません。
少し体が冷えるぐらいのほうが気持ちよく眠れます。
この方法を1週間試し改善が見られないとき、またはもっと質の良い眠りを味わいたいと思われる方は体だけの問題ではなく心の問題が大きいです。
寝る直前の環境について
照明(赤い電灯が良いです。)を弱くし部屋を薄暗くします。
リラックスする体操を行います。
アロマオイルを使う
一般にオイルの種類は、ラベンダーが良いといわれています。
ラベンダーの酢酸リナリルという成分が、脳の活動をゆるやかにし、心を落ち着かせます。
治療院へ通院している患者さんの声では、「オレンジスートで眠れた」という声をよく聞きます。
オレンジスートには興奮する脳内ホルモンアドレナリンを抑えると推測されています。
ティッシュに2滴オイルをたらし、枕元に置きます。
専用のディフューザーを使うのもいいですね。
寝床について
生活の場と完全に分けます。
また、ワンルームの場合仕切りを付けるなどして分けます。
活動する場所だと、無意識は意識しているより場所に反応し、知らぬ間に興奮状態となり、睡眠を妨げます。
布団で寝た状態で、頭の上のスペースを空ける
頭が当たらなくても、スペースが十分に確保できない場合無意識にストレスを感じます。
患者さんの中で、頭の上のスペースを開けたことだけで、首のコリが改善された方もいます。
とにかく暗い所で寝る
日の光が当たると、睡眠のためのホルモン、メラトニンが減ります。
また、スマホ・TV・パソコンの画面から放出されるブルーライトもメラトニンを減らします。
良い睡眠をとるには、光を極力避けましょう。
私はカーテンを完全遮光のものに変えただけで、それ以前に比べ、睡眠が深くなりました。
室温
暑すぎても寒すぎても睡眠はうまく取れません。
室温は18℃
湿度65パーセント
この温度で寝具を被ると最適というデータがあります。
個人差がかなりありますが目安として参考にしてください。
私の場合、夏はいったん涼んで少し体を冷やし、逆に冬は足だけヒーターの前へ出し温めることで眠気を誘発しています。
寝るときの姿勢
人間の骨格の構造上、横向きが良いです。
横向きに寝るときの枕は肩から耳までの高さのものが理想です。
材質は通気性の良いものがおすすめです。
骨格の構造上横向きが良いのですがどの姿勢でも一番眠りにつきやすい姿勢が良いです。
仰向けに寝たとき、腰が前傾した状態だと、腰と背中が湾曲して首に負担がかかり、枕を高くしないと、首の違和感が強くなりうまく眠れなくなります。
理想の首の角度30°に枕をセットして、低いと感じた場合骨盤のずれを疑います。
途中で起きる場合
ある研究では、もともと人の睡眠は一晩に一回起きるといわれています。
古い歴史書や日記を紐解いていくと昔の人は2回に分けて寝ていたそうです。
現代は1回も起きないことが正常であると、洗脳する傾向にあります。
まず、途中で起きることは異常ではないと頭の片隅に置いてください。
睡眠途中で、起きることが一概に悪いことではないと思えるだけで気が楽になり、2度寝がしやすくなります。
「寝なくちゃ、明日が大変だ」と思うと交感神経が高まり疲れてしまいます。
静かに横になっているだけでも体も心も休まります。
また、どうしても寝付けない時は、あえて起きることもおすすめです。
そして、軽い運動をします。
眠れない状態で、布団の中で我慢しているとさらに眠れなくなります。
私が爆音の耳鳴りで苦しんでいたとき、夜、目が覚め、暗闇の中、永遠と思えるほどの孤独感と絶望感を感じ、どうにもならない耳鳴りの爆音で気が狂いそうだと耐えきれなくなり
思い切って、着替えて外に出てウォーキングをしました。すると、気持ちが落ち着き、2度寝できた経験があります。
感じていないストレスに気づくことで良い睡眠がとれる
自覚していないストレスがあると睡眠を妨げます。
書式はなんでもいいです。
人に見せなくて良いのできれいに書かなくても大丈夫です。
思いのまま書いてください。
10分なら10分 20分なら20分 自分で決めた時間内、あきらめないで思い出し書き続けます。
何気ない「誰でも当たり前にしている」と思うような小さなことでも、自分にとってストレスなのであれば書きましょう。
小さなストレスが溜まって自律神経は乱れます。
それが睡眠を妨げるのです。
書いたストレスの原因は自分で変えることができるものでしょうか?
例えば「隣の家がうるさい」などであれば引っ越すことも可能です。防音することも可能です。
対策を練って解決できることは解決しましょう。
自分の意志では変えられないストレスの原因の例
「仕事をやめるわけにはいかない!」
「家庭のことは私しか守れない!」
「親の介護を手伝ってくれる人がいない!」
そういった方が多くいらっしゃいます。
私も同じです。気持ちがよくわかります。
物事を変えることができなくても、ストレスを紙に書き出し、原因を明らかにするだけでストレスは減っています。
また、ストレスの原因となることを行うとしても、自身のとらえ方や取り組み方を変えるだけで、ストレスを軽減させることもできます。
仕事中の慌ただしさは、意外に自分の思い込みが作っていることが多く、必要以上に心を乱している場合があります。
人間関係も「自分だけが我慢しなくてはいけない!」と一方的に思い、強いストレスになっている場合もあります。
質の良い眠りにつけることを祈っております。