今回はめまいと耳鳴りが整体で改善された60代の男性K.I様のケースをご紹介いたします。
来院時の状態
K・I様は奥様とお二人暮らし、仕事を退職されて悠々自適に穏やかに暮らしてらっしゃいました。
昨年の10月に脊椎間狭窄症の手術をされ入院している時に耳鳴りが発症しました。
退院後、耳鳴りが気になり耳鼻科を受診されましたが特に異状がないと言われ、たかやま整骨院へいらっしゃったのです。
初回のカウンセリング
K・I様はとても大柄な方です。背丈は同じ年代の方と比べて10cmくらいは高く筋肉質ながっちりとされた方です。
インターネットを使いカラダの症状に関する様々な情報を得られてました。
しかし、肝心のなぜ耳鳴りが起こるかについては聞きかじり程度でしかご存じありませんでした。
耳鳴りは自分で作っている音だということ、さらに脳が興奮状態にあり交感神経が働きすぎると耳鳴りが起こるというメカニズムをご説明いたしました。
カウンセリングを進めていると、脊柱管狭窄症の手術をしているにも関わらず痛みが続いていることをとても気にしていらっしゃいました。
そこで脊柱管狭窄症の辛い症状をお聞きすると、仙骨から臀部まで長時間座っていると痛みが強くなるとおっしゃいました。
プールで水中歩行をした後はとても快調だともおっしゃっていました。
今まで私が数多くの脊柱管狭窄症の患者様を施術してきた経験と照らし合わせると、K・I様の症状の場合は、全身の血行を促し腰回りの筋肉を緩めれば神経を圧迫している筋肉が緩るめば脊柱管狭窄症の辛い症状は改善されると判断しました。
また、これまでの経緯から脊柱管狭窄症による仙骨から臀部までの痛みによる不安感が過度な脳の興奮状態を作り耳鳴りが発症しているのは明らかでした。
そこで治療計画としては自律神経バランス整体を行いながら仙骨から臀部までの痛みを改善する治療を行う計画をK・I様の同意のもと行うことになりました。
施術1回目~2回目
K・I様の第一声は「耳鳴りが良くなっていない」でした。
お辛い気持ちはよくわかります。
初回の説明が足りなかったのか、K・I様の耳鳴りは腰の痛み・今後の不安から脳が興奮状態にあり、耳鳴りが発症しているのです。
ですから耳鳴りが改善されるには時間がかかりますと改めてご説明いたしました。
そのため腰から下の痛みを最初に集中的に施術しましょうと再度お伝えしました。
今まで多くの自律神経失調症で苦しむ患者様の施術してまいりました。
耳鳴りの症状は改善するまでとても時間がかかり根気のいる症状です。
しかし、施術を行いカラダを整え日常生活の改善を行えば改善されるのです。
改めて腰から下の痛みについてお聞きすると、こちらはかなり改善されていました。
施術3回目
K・I様の第一声は「耳鳴りは良くならない、腰からしたの痛みが強くなった」でした。
お話を伺うと、寒くなったのでプールに行くのをやめ家で布団の中に入っていたとのこと。
一番してはいけないことです。
K・I様はとてもカラダの健康に気を使われていました。毎朝野菜ジュースを飲み、決まった時間に決まった距離を散歩され、とても高価な治療機器をたくさん買われ頻回に使用されていました。
更に痛みに関しての情報をTV番組やインターネットで検索し調べていました。
しかし、K・I様の生活はココロの健康がおろそかになっていました。
自分のココロに注意を向けることをせず、ひたすら自分のカラダの痛み耳鳴りに意識を集中しココロを痛めつけていました。
痛みや耳鳴りは気にすれば気にするほど強くなるものです。
不快感は脳を興奮させます。交感神経は働き血管は細くなり血行が悪くなり治癒力を落とします。
さらに不安感は増し健康情報を読みもっと怖いありもしないことまで想像しさらに脳を興奮させ交感神経が働きすぎ悪循環を強め改善から遠ざけます。
K・I様は体力が有り余っている方です。
その人が昼から布団入れば、ただじっとし自分の痛みと耳鳴りばかりに気が行くのは当たり前です。
更にプールでの歩行で血行が良くなり腰の筋肉が柔らかくなり改善し始めていた症状もぶり返し、耳鳴りが酷くなるのは当たり前です。
正確にそのことをK・I様にお伝えすると、しぶしぶながら理解していただきました。
施術4回目~7回目
一進一退を繰り返しながら確実に痛みが軽減して、耳鳴りの頻度も減ってきました。
K・I様もここまでくると今後への安心感が増し、施術が間違っていないことに確信されました。
たくさんの患者様を施術してきた経験から、5~7回目ぐらいで、改善しないという理由で施術を終わらせてしまう方がいらっしゃいます。
しかしここから改善していく可能性がとても高いのです。
施術8回目~10回目 ココロのケアの重要性
生活の改善点を無意識にされるようになっていました。
カラダが整体で整ってから一番重要なことはココロの使い方です。
カラダのケアに関してはK・I様はとても関心があり以前からされていました。
しかし、ココロのケアはされていませんでした。
ココロのケアの方法
ココロのケアとは痛みや不快な症状から意識を遠ざけることです。
具体的な方法はこちらです。
ご参考になれば幸いです。
1.足裏を感じながらウォーキングします。
今、土踏まずに体重が乗って、足裏の外側を通って、親指に抜けたと細かく感じながら歩きます。
2.座るか寝るかリラックスできる姿勢をとります。
ゆっくり深呼吸をします。
息が入って出ていく感じをつかみながら行います。
3.洗い物や洗濯を行います。
一つ一つ丁寧にその道のプロになり切って行います。
4.お風呂に入ります。
湯船につかったらお湯の暖かさを肌に感じます。
足指から始まり、首までゆっくりと肌で暖かさを感じます。
5.もし、痛みや耳鳴りに気が付いたら痛みを感じている、耳鳴りがしているとココロで言います。
次にTVやラジオの音に集中します。
他にもたくさんの方法がありますがココロを転換すれさえすればいいのです。
気なしに物事を行わないことです。
一つ一つのことに気持ちを入れるのです。
注意点はギャンブルやお酒、たばこなどでごまかさないことです。
転換されずに誤魔化しているだけなので一時的に症状を感じなくても、その後さらにひどい症状が発症します。
まとめ
11回目の施術でK・I様の耳鳴りは改善されました。
脳が興奮状態になりやすいカラダの状態を整体で整え、ココロの転換を図る生活をされてきたことで改善されました。
その後K・I様は息子さんの住んでいらっしゃる大阪へ5日間いかれました。
その間も生活を整えたことで症状を遠ざけることができたと電話口で喜びの声をかけて頂きました。
わざわざお電話いただきありがとうございました。
ココロからうれしく思います。
今後の励みにもなります。